日曜日は守備の乱れを突かれ、自滅気味に悔しい敗北を喫したベイスターズ。こういう試合の後で求められるのは堅守、攻守。良いプレーを連発させて、一気に流れを引き戻してほしい。

先発は横浜が坂本、広島が森。両投手とも防御率は4点台で、長いイニングを投げる事も無く、成績は似ている。こういう試合は、打線と守備の差が勝敗を分ける事が多いが、それを含めても五分五分か。今の横浜打線は当たっているが、冒頭のとおり守備が悪い。対して広島は西川が外れ、打線に迫力を欠くが、守備は菊池、小園を筆頭に堅守。こういう試合は何が勝敗を分けるだろうか、そんなことに注目しながら見ていた。

一回表。森の立ち上がりは良かった。球速も出ており、制球もまとまっており3者凡退。防御率こそ4点台後半だが、勝敗は4勝2敗と勝ちが上回っている。好不調の波が大きい選手なのかもしれない。

坂本の評価

対する1回裏、坂本の立ち上がり。ファームでは何度も見ていて、自分としては特に大きな成長も感じなかったが、1軍の緊張感でプレーし大化けする選手もいるので、それに期待するも、やはりというか、球速はそこまで出ておらず、かといって制球もアバウト。正直いつ捕まるだろうか、いつものように2回り目になるか、と正直ネガティブな目でしか戦況を見つめられなかった。

そんな中で試合が動いたのは4回表。牧が26号ソロを放ち1-0。今日の坂本を考えるとまだまだ点が足りないが、取れるものは1点でも多く取っておきたい。こういう試合で試合を動かせる一打を放つ牧は、本当に頼もしい選手になった。

そして4回裏。広島の2回り目。やっぱりというか、先頭の小園をヒットで出したところで、突如制球が大きく乱れ、連続四球でノーアウト満塁に。

三浦監督の坂本評が高いのか、個人的には変えないと試合が壊れると思っていたが、続投。6番板倉にきっちりレフト前に運ばれ、先ずは同点。7番マクブルームの内野ゴロの間に2点目。続く8番末包は併殺になり、なんとか1-2でこらえた。

正直残念と言うか、坂本は1軍の先発ではずっと良くない。見方が点を取った直後に、四球を連発。きっちり勝ち越されて降板。これでは長いイニングを任せられない。坂本には何度もチャンスがあるのに活かしきれないのも歯がゆいし、チャンスを与え続けている首脳陣にも歯がゆさを感じる。

中盤～終盤へ

坂本の4回降板で今日もブルペンが忙しくなる。5回から登場した田中健もノーアウト満塁を作り、結局2失点。打線も５～7回まで全く見せ場が無く、スコアは1-4で厳しい試合に。

ところが横浜も8回にワンチャンスを作る。先頭の大和がセンターへヒット、代打の藤田もレフト前にヒットで繋ぎ、一打同点の場面で桑原に。その桑原がまさに起死回生の同点3ランを放ち、試合は振り出しに。この辺りの集中力はまだペナントから脱落していないチームのそれで、とても良かった。この3ランにはとても興奮した。

ぶつかる意地と意地。勝敗を分けたものとは…

9回表、横浜が勝利への執念を見せる。先頭の牧が三遊間に痛烈なヒットを放つと、宮崎のボテボテ一ゴロがマクブルームのエラーを誘い、1，2塁に。柴田が送って2.3塁。ここで最近絶好調の山本がフルカウントから浮いた直球を冷静に見極め、値千金の勝ち越し点を奪って見せた。5-4。

守護神森原で勝利は目前と思われたが、広島も本当に粘り強く、2死3塁で野間が打席に。追い込まれた後からセカンドに打球が飛び、牧は良く捕るも野間の俊足が勝り、土壇場で振り出しに戻される。5-5。

その後も不運な当たりから森原も崩れ始め、満塁までチャンスを拡大されるが、それでも崩れ切らないのは森原。同点で食い止める。この辺りはさすが。そのまま負ける流れであったが、そうはさせなかった。

10回表は見せ場なく3者凡退。そして10回裏。マウンドには山崎が上がった。

6番板倉、7番マクブルームと、ハマスタでやられた二人から簡単に2死をとるも、明らかに格の落ちる8番曽根、9番矢野を四球で歩かせる。「またか・・・」。もう堂林を見たくなかった。森原は食い止めても、今シーズン山崎が食い止められないのを何度も見てきたから。

堂林の打球はセンターに抜け、前進守備の桑原は本塁送球、タイミングはアウトも、曽根の足が速く、サヨナラ負け。ベイスターズは痛恨の2連敗。またも堂林に打たれた。

勝敗を分けたもの。それは何だろうか。その答えは何だろう。勝負は間違いなく僅差であったと思うが、2位と3位の差を見た気がした。山崎は7敗目。7回ともやられ方は同じ。奮起を促したい。シーズンはまだあるのだから。