横浜DeNAベイスターズ応援記

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2022年ドラフトの現在地『松尾汐恩』

高校野球も地元神奈川、慶応フィーバーのもと幕を閉じた。思い返せば1年前、高校野球の中心にいたのは、関西の雄、大阪桐蔭の松尾汐恩だった。


説明するまでもないが、松尾は高校2年春から甲子園にその名を残し、その年の夏には2年生ながら本塁打を放って見せる。3年生になるとより凄みを増し、春夏とも甲子園に出場、中心選手として31打数14安打、実に4割5分と4本の本塁打(2年次を合わせると5本)を放つ大活躍であった。


打撃は細身ながらパンチ力があり、内角を鋭く捌き、外角の遠いところをすくってホームランにするそのバッティングの柔らかさは、巨人の坂本を彷彿とさせた。とにかくコンタクト力に優れていた。


守備も元遊撃手というフットワークの軽さで、捕手というポジションにありながら抜群の身のこなしでこちらの度肝を抜くプレイを度々見せてくれた。勿論、強肩である。


松尾汐恩には華がある。これは絶対にベイスターズに来てほしいと、1位の指名枠を使う価値あると、1位を使うならファームの試合も沢山見に行くからと、1996年から見てきたドラフトを通してみても、松坂を除けば最も入団を願った一人である。


能力に恋をした選手が意中の球団に入ることなどほとんど無いが、2022年ドラフトで横浜の1位指名で松尾汐恩が単独で呼ばれたことには心底震えた。ガッツポーズし過ぎで、肩が脱臼しそうになったほど。その後契約はスムーズに進み、松尾汐恩は横浜に入団した。


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ブログを始めたのはまだ今月の話であるが、松尾汐恩自体はキャンプから見てきた。1軍キャンプを完走するものの、攻守に課題を残し、現在まで2軍中心に過ごしているが、松尾の凄さは改めてファームで再確認しているところ。先ずは打撃である。


①三振の少なさ
 8/28現在、288打席で24三振しか喫していない。三振率が1割を切っており、これは1軍で活躍する2今シーズンの宮崎敏郎(宮崎は三振が少ないことで有名)の361打席35三振を上回っている。三振の少なさは1年目の松尾を語る上でよく言われている事だが、現地で見ている自分はさらにこれを補足できる。
 松尾は実は早打ちでは無い。割と球数を投げさせている。最初のスイングは大きく振る傾向があるが、追い込まれるとコンタクトを意識したスイングをしている。


②広角に打ち分ける
 松尾のセンスの良さは打球の打ち分けにも出ている。外角は逆らわずライトに打てるし、逆に内角は鋭く3塁線に引っ張る(最近はこうした打球が多くなってきた)。

松尾汐恩、逆方向に犠飛(2023.8.25/ジャイアンツ球場)

松尾汐恩、左前ヒット(2023.8.25/ジャイアンツ球場)



③走塁
 入団時の抱負で「打って守って、そして走れるスピード感のある新しい捕手に」と語っていたが、ベースランニングは早いと思う。盗塁も4つ決めている。


続いて守備。


④身のこなしの良さ
 やはり松尾の魅力と言えばこれ。元遊撃手の素早さだと思う。身のこなしの良さがあり、ブロッキングの上達もキャンプ時に比べればかなり良くなっている。


地味だけど、ホーム上のタッチプレイも確実にこなし上手い。

松尾汐恩、素早い身のこなしでホームタッチアウト!(2023.7.22.ファーム/横須賀スタジアム)

松尾ホームタッチプレイ(2023.8.25)


⑤強肩
 まだ盗塁刺のプレーを撮れておらず紹介できないのが残念であるが、6月以降から送球が速くなり盗塁刺が出てくるようになった。今後紹介予定。


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松尾は、今後必ず出てくるプロスペクト。フィールド上では表情豊かで、実に楽しそうにプレーしてるのもあどけなくて良い。まだまだ天井はあり、どんどん伸びていってほしい。数年中に横浜の正捕手になり、黄金期が来ることを信じて。


※2023.9.6、横須賀スタジアムにてサイクルヒット達成!松尾汐恩、やはりただ者ではない!!

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